プラントエンジニア職
「原理原則」を軸に
生産設備の課題に挑み、
工場の安定操業を支える
都市教養学部 物理学科 卒業
「原理原則」を軸に
生産設備の課題に挑み、
工場の安定操業を支える
大学では物理を専攻していましたが、就職活動では研究内容にこだわらず、幅広い業界・職種を検討しました。その中で当社を選んだのは、「日本で唯一の製品をつくっている」ことへの魅力と、現場の雰囲気の良さに惹かれたからです。職場見学で工場を訪れた際、真剣さと温かさを兼ね備えた社員の皆さんの様子に、「ここなら安心して働ける」と確信しました。
工務保全の仕事に興味を持ったのは、高専時代に機械系を学んでいたこともあり、「自分の知識を活かせる仕事だ」と直感したからです。
千葉工場の24時間365日、無災害・安定操業を支える工務保全課に所属し、私はその中の「機械グループ」のリーダーを務めています。タンクやポンプ、配管、分離機など、工場の要となる設備の設計・保守・点検業務を担当しています。私たちが重視しているのは「予兆保全」です。設備が故障してから直すのではなく、日々の点検で異常の兆しを捉え、未然にトラブルを防ぐ考え方です。そのための点検計画の立案から実施までを担い、安定した生産体制を守っています。
「どうすれば安定稼働が実現できるか」を考え抜くことが、エンジニアとしての醍醐味です。以前、定期点検でろ過機の軸(シャフト)に摩耗が見つかり、放置すれば大きな故障につながる状態でした。通常であれば設備全体の交換が必要ですが、コストや生産スケジュールへの影響が大きいため、それは最終手段です。私は、機械工学の知識を活かして摩耗を抑える手法を独自に設計。大がかりな工事をせず、計画通りの生産を維持することができました。まさに“機械のスペシャリスト”としての腕が試され、やりがいを強く感じた経験でした。
一言で言えば、「自分の考えと行動が、工場全体の生産性向上につながる会社」です。改善のアイデアがあれば、積極的に上司に提案し、実行できる環境があります。エンジニア一人ひとりが尊重され、裁量も大きい分、責任も伴います。
「自分の仕事を自分で完遂する」姿勢が求められる、やりがいのある職場です。
「原理原則」を大切にする人です。現象の背後にある本質的な法則を理解し、それに基づいて行動できる人は、課題解決力が高く、確実に成長できると思います。
また、受け身ではなく、自ら動ける人。主体性がないと、せっかくのチャンスも生かせません。専門知識はもちろん重要ですが、私のように物理や機械、数学などの理工系出身者であれば、「考え抜く力」があれば十分に活躍できます。
入社して10年が経ち、今はリーダーとして予算管理や人材育成にも関わる立場です。将来的には、保全業務の在り方自体を見直す改革に挑みたいと考えています。
具体的には、流量や圧力などの設備データを自動で収集・分析し、人的負担を軽減する仕組みを整えること。デジタル技術を取り入れながら、保全のスマート化を推進していきたいです。
一方で、エンジニアとして技術力の更新に努めるのはもちろん、「良いものを受け入れる謙虚さ」「原理原則を探求する姿勢」も忘れず、自分自身を成長させ続けていきます。